妊娠や授乳中のお薬|豊田市の小児科キッズクリニックサンタ

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医療コラム

妊娠や授乳中のお薬|豊田市の小児科キッズクリニックサンタ

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妊娠や授乳中のお薬

はじめに

2人目のお子さんを妊娠又は授乳中の場合、

  • 育児や家事で身動きが取りにくい
  • 自分の時間や休む暇がない
  • 忙しくて自分のことに構っていられない

などの理由で、体調が悪い時についつい市販薬に頼ってしまうことはありませんか?

妊娠中・授乳中の市販薬の服用

体調が優れない時や基礎疾患を抱えておられる場合、基本的にはかかりつけの病院への受診をお勧めします。ただし、お子さんをお持ちのお母さんであれば、“今はどうしても手が離せない”、“自分のためだけに病院へ行けない!”など、市販薬を使わざるを得ない場面もあるかと思います。妊娠中や授乳中でもお薬の服用はできますが、薬の種類および摂取量によっては赤ちゃんの発達や発育に影響する場合があるため自己判断による市販薬の服用には注意が必要です。
上記の場合、頭痛薬や風邪薬、アレルギー薬であればお子さんと一緒に受診していただいた際に、当院で処方することも可能です。安易に市販薬を服用せず、一度ご相談ください。

妊娠中に飲んではいけない薬は?

妊娠1ヶ月(4週目)までであれば薬の影響を受けるリスクは低いですが、エトレチナートやリバビリンの成分が含まれる薬(角化症治療薬など)は、体内で長期間蓄積される薬ですので、控える必要があります。
妊娠4週目以降はお母さんのお腹の中で赤ちゃんの体が形成される時期に入るため、赤ちゃんが薬の影響を受けやすくなります。特に抗ウイルス薬や抗リウマチ薬、抗潰瘍薬、高コレステロール血症の薬、甲状腺の薬、解熱鎮痛薬は赤ちゃんの器官形成に悪影響を及ぼすという報告があります。
また、サプリメントにも注意が必要です。ビタミンA は妊娠期にも欠かせない栄養素ですが、規定量を超えると赤ちゃんの奇形リスクに繋がります。

授乳中に飲んではいけない薬は?

授乳中は妊娠中の時よりは赤ちゃんに薬の影響が及ぶことは少なくなりますが、下記の成分を含む市販薬は母乳に移行して赤ちゃんに悪影響を及ぼすため注意が必要です。

授乳中に注意すべき成分

アミオダロン(抗不整脈)
ヨウ化ナトリウム(放射性ヨウ素)
コカイン(麻薬)

↓↓より詳しく知りたい方はこちら↓↓「国立成育医療研究センター 授乳中のお薬」
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/news_med/druglist.html

こんな症状の時はどうすればいい?

下記の様な症状にお悩みのお母さんは、お子さんと一緒に受診して医師へご相談ください。

・頭痛(痛み止め)

頭痛持ちで普段から痛み止めを服用されている方もおられるのではないでしょうか。痛み止め(解熱鎮痛薬)は、赤ちゃんに悪影響を及ぼすことがあります。痛み止めを服用したい場合は、まず医師や薬剤師に相談することをお勧めします。また、肩こりや腰痛などの際に用いる湿布などの外用薬も大量使用は控えましょう。痛み止めが必要な場合、アセトアミノフェンという成分は妊娠中でも比較的安全性が高いと言われています。ただし、比較的安全であっても服用期間や摂取量によっては影響を及ぼす可能性があるため要注意です。

・風邪

市販の風邪薬の中には様々な症状に対応できる「総合感冒薬」があります。解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン薬など赤ちゃんに影響を及ぼす成分が含まれているものもあるので、注意がる必要です。風邪をひいた際は、むやみに市販の風邪薬を服用せず、医師や薬剤師からアドバイスを受け、「鼻水、のど痛、熱」など症状に応じた薬を飲むと良いでしょう。
なお、漢方薬にも成分や量によっては赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があります。自己判断ではなく、まずは診察を受けて症状に合った適切な薬を処方してもらうようにしましょう。

・花粉症

妊婦さんが花粉症の場合、全てのお薬をやめる必要があるわけではありません。鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみなど症状がひどい時は点鼻薬や点眼薬であれば、飲み薬よりも赤ちゃんへの影響が少なく安心してお使いいただけます。症状の重さによって薬の種類が変わるため、まずは診察を受けて症状を見てもらいましょう。

・便秘

妊娠中は便秘になりやすくなります。便秘でお困りの場合は、妊娠中でも服用可能な便秘薬があるので、ご相談ください。妊娠をすると、消化器官の動きの低下や腹部の圧迫、運動不足、水分不足やつわりなどによる食生活の変化などが起こり、便秘になります。お薬で便秘を改善するのも1 つの方法ですが、適度な運動や食物繊維の多い食事、小まめな水分補給など生活習慣や食生活の改善も大切です。


まとめ

妊娠中や授乳中の薬の服用は赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があるため、自己判断による市販薬の服用は控えて、まずは医師にご相談ください。症状がひどい場合は、必ずかかりつけの産婦人科や婦人科を受診しましょう。一時的な症状であれば、当院でもお子さんの受診時に一緒にお母さんのお薬相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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